旧ブログ。現在はこちら。 http://haruna.jcpweb.jp/
by haruna-naoaki
プロフィールを見る
画像一覧
2014年 04月 27日
学費・奨学金問題は社会全体の重要課題です
学費・奨学金問題は日本社会の課題
―政治を変えて私たちの力で改善しよう
                         2014年4月23日 1982年高知大学卒業生 春名直章

■学費・奨学金は、日本社会全体の問題です
①家計負担教育費(2010年 子供一人当たりの年額)
○大学卒業までの子ども一人あたりの費用は、私立幼稚園、公立小中学校、私立大学コースで約1400万円、扶養費を含めると3500万円。異常な高学費は「子どもを産めない」「子どもを産まない」「子育てできない」社会に日本を貶めた。それが世界最速の少子化をもたらし、労働人口の減少がすすみ消費の低迷が一体になって経済をますます縮小し、世界GDPにしめる日本のGDP割合は5,8%(2010年)→1、9%(2015年)に落ち込んでいる。日本は成長が止まった国。
*春名家の場合…

②家庭の経済力と学業~格差拡大社会の原因にも
 ○「子どもの人格、才能ならびに精神的および身体的能力を最大限可能なまで発達させること」(子どもの権利条約 「教育の目的」29条)、「すべて国民は等しく教育を受ける権利を有する」(憲法26条)、「すべて国民は…経済的地位または門地によって教育上差別されない」(教育基本法4条)。
 ○高卒後の大学進学予定―年収400万円以下31、4%、1000万円以上62、4%(東大 大学経営・制作センター 2007年調べ)、就学援助率と平均学力の関係―在籍者なし81、3点。財政記者が20~30%では75、6%(国立教育政策研究所 2009年)など。

■日本の高学費・奨学金の実態
①学費
 ○国立大学授業料の推移(別表)
*1969年―授業料12000円、入学金4000円、2013年―53万5800円、28万2000円(標準額)。初年度納入金は81万7800円。69年比授業料44、7倍、初年度納入金51、1倍。あらゆる物価のなかで突出してアップ率が高い。
 ○高学費の2つのいいわけ
*「受益者負担」―利益を得るのは学生本人だ。自分で払うのは当然だ。
*私立大学との格差是正
・2011年―(平均)授業料85万7763円、入学金27万5016円、施設管理費23万8835円。初年度納入金131万4251円。
・国立と私立の比較。1969年 授業料約7倍、初年度納入金約14倍→2011年どちらも1、6倍。たしかに差は縮まったが・・・。格差是正というなら私大の学費を下げて是正すればいいのでは。
・1975年私立学校振興助成法ができ経常費補助金を増額。80年運営費全体に占める補助金は29、5%まで前進。ところが85年19、1%、90年14、1%と大きく落ち込み、これが私大学費の高騰を招いた要因。
②奨学金
 ○現在の仕組み
*第一種奨学金(無利子)―特に優れた学生及び生徒で経済的理由により著しく就学困難な方に貸与を行う」。進学先や通学環境(自宅OR自宅外)によって決められた金額、もしくは3万円を選択。成績と家庭の収入条件をクリアしてもなお5人に1人しか採用されない。
*第二種奨学金(有利子)―3、5、8、10、12万円から一つ選択する。進学を志す人はほとんど当てはまる。
*その比率は(グラフ)
*第一種が減り続け、第二種が増え続けている。その比率。1984年に初めて有利子枠ができて以来、2001年には初めて有利子が上回り、現在は7割が有利子(100万人)、3割が無利子(40万人)。経済が悪化し、家計収入が減り続けてきたこの間、大学にいくために奨学金を借りる人が激増したが、その分はそっくりそのまま有利子奨学金でまかなわれてきた。
*有利子貸与制度は(無利子制度の)補完装置とし、財政が好転した場合には廃止を含めて検討する」(付帯決議)という性格だったのに…。
*無利子奨学金の財源は政府の一般会計から。有利子奨学金は財政投融資資金から。つまり税金ではないお金で支えるしくみに変わった。「新自由主義」の一環。
 ○奨学金返済が社会問題に
*2012年度返還すべき奨学金の滞納員数は33万4000人、期限を過ぎた未返還額が925億円に上った。
*10年8月「債権管理部」設置、3か月で延滞者の情報を個人信用情報機関に登録、一度登録されると延滞が解消されても5年間は登録されたまま。その期間はローンやキャシング、クレジットカードなどの審査が通らない可能性が高くなる。
*4か月に達すると延滞債権の回収を債権回収専門会社(サービサー)に委託。9か月で法的措置、簡易裁判所に支払最速の申し立て、支払い督促が裁判所から申し立てられる。それが2011年には1万件に達した。利息取り立て収入232億円、延滞金収入37億円(10年度)、この金が債権回収専門会社に行き、銀行に行く。
*こうして日本の奨学金制度は、債権回収会社に利益をもたらす「金融事業」であり、班関する人と家族の人生を追いつ詰める「貧困ビジネス」になっている。
*有利子奨学金月10万借りるとどうなるか
―4年間の貸与総額480万円、上限利率3%とすると返還総額は645万9510円。返還額26914円(月)、20年で返さねばならない。もし5年の返済猶予を利用すると返し終わるのが28歳、子どもを28歳で産めば奨学金返済が終了する前に子どもが大学生になり、自分の奨学金を返し終わる前に子どもも奨学金を借りる事態に。
―毎月27000円もの返済に追われながら、膨大な教育費をかけて子育てに追われる、そのうえ労働者の賃金は23か月マイナスを続けている。負のスパイラル、世代を超えた負担地獄になる。
 ○奨学金という名の「ローン」の問題点
①適格者でも無利子奨学金をうけることができない
②返還の困難を予測して借りることを抑制する
③返還の重さが学生の卒業後の人生に大きな負荷を与えている

■世界の学費と奨学金はどうなっているか
 ①OECD加盟34か国の比較(別表)
  ○授業料無償17か国、有償17か国。給付性奨学金有32か国、なし2か国。二つともないのは日本だけ。
 ②ドイツ、デンマーク、フィンランド、アメリカの場合(別紙)

■なぜこれほど日本はお粗末なのか~3つの間違い
①思想が間違っている
*「受益者負担主義」を一掃しよう。益を受けるのはその学生だけではない、その学生が資格を取り、学び能力を身につけて社会に出、社会で活躍すれば、益を受けるのは社会全体。国民と経済に大きなプラスとなる。
②予算の使い方が間違っている
 ○教育機関に対する公財政支出(教育予算)の対GDP比(2010年)
  *日本3、6%。OECD平均5、4%。データのある28か国で最低。
*OECD並に引き上げるなら8兆5000億円の増額になる。大学の授業料無償化2兆4800億円(大学生310万人×80万)。給付制奨学金創設6200億円(310万人×3分の1×60万円で計算)
○財源の見通し
*大資産家、富裕層の累進課税の強化、法人税の異常な引き下げ中止、272兆円に膨れ上がった内部留保の一部の活用。軍事費大幅削減、米軍関係予算削減など。オスプレイ一機120億円×12機1440億円。これだけあれば給付制奨学金20万人に年72万円支給できる。 
③政治が間違っている
 ○国立大学への運営費交付金は10年で1300億円削減、私立大学への経常費補助は80年29、5%→現在10、4%へ。

■どう改革するか
 ○奨学金
*延滞金の問題点をただちになくす。利息が高すぎ、返還の充当順位が『延滞金』→利息〕→元金。これでは元金にたどり着かず半永久的に返還から抜け出せない。そして延滞金制度自身をなくす。
*返還猶予期限の撤廃。本人収入300万以下なら猶予が5年だけ。この期間を撤廃して本人収入が300万以下なら未来永劫猶予する制度に。
*有利子奨学金の無利子化と給付制奨学金の導入はもはや待ったなし。
 ○授業料の無償化を

■実現のために私たちはなにをしたらいいのか
①国民と青年学生たちの運動と声、国会での追及が政府を追いつめている
○返済猶予制限年数5年→10年に。延滞金10%→5%へ。無利子奨学金を無利子枠7万人増、貸与人数3万人増。
○すべての政党が給付制奨学金の導入を公約。
○ついに、国際人権規約13条の中東高等教育の無償教育の漸進的導入上皇の留保を撤回させた。その実施は政府が条約として誠実に順守すべき憲法上の義務となった。
○こうした運動を励まし、改善の先頭に立っている宮本議員の話はすごいぞ。

②社会全体も問題としてとらえ、社会的連帯で実現する
○あまりにも親の世代、祖父母の世代と金額、制度などが違いすぎるので「知らない人も多い。実態と現状を青年学生のみなさんが先頭に立って知らせていこう。
○社会全体が大きな損失となり、社会全体の停滞につながっているもんだいであり、社会全体で解決するという性格の問題です。

③学費・奨学金問題、学生の学ぶ権利を守り抜くために学び、行動する民青同盟、日本共産党を強く大きく。
      
[PR]
by haruna-naoaki | 2014-04-27 22:21