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by haruna-naoaki
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2012年 09月 12日
消費税増税中止へ学習会の講師、震災メモリアル宣伝
 今日は東日本大震災発生から一年6ヶ月の節目の日。日本共産党高知地区委員会は毎月11の日をメモリアルデーとして被災者救援募金、原発ゼロ署名にとりくんでいます。今日もつかじ県議、さこ前市議、勤務員のみなさんと訴えました。避難生活はいまだに34万人にも及び復興の見通しがいまだに兆しがみえません。とりわけ放射能汚染の福島では瓦礫処理もできず、故郷に帰れず深刻な避難生活が続いています。政治はここにこそ「政治生命」をかけるべきです。
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 続いて県革新懇代表世話人会。柿田睦夫元赤旗記者が「宗教界に広がる脱原発の気運」と題して記念講演。原発ゼロめざす一点での共闘はますます広がりと深まりを見せています。
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 3時から「消費税をなくす高知県の会」主催の学習会の講師。テーマは「3党合意の消費税増税関連法の内容と今後のたたかいの展望」です。25名の方に参加いただき熱心に聞いていただきました。以下その要項をお知らせしますのでこれからの増税中止のたたかいの参考にしてください。
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3党合意の消費税増税関連法の内容と今後のたたかいの展望
                                2012年9月11日 春名                             
■消費税とはどんな税か-貧困と不公平を拡大する悪魔の税金
 ⑴消費税の基本的仕組み(資料①)
○納税義務者は「業者」、税を払う「担税者」の規定はない。消費者だけが払っている税金ではなく誰が払ってもよい。事業者同士、あるいは事業者と消費者の力関係で決まる(弱いほうが負担する)。
*「消費税5%分をすべて転嫁できている」67%(年間売り上げ2億円以上)、29%(同500万以下)(日本商工会議所など中小4団体 2011年調査)
*消費者がすべて消費税を払っているというたてりになっている(資料②)が、実態を見ることが重要。転嫁できない場合は業者が自腹を切って払う。納税義務者の事業者自身が負担せざるをえない実態を見れば消費税は「直接税」という側面もある。また消費者は消費税分が上乗せされて物価が上昇し負担が増大する。消費税は消費者と中小小売業者がほとんど払っている。強いものはまったく負担しなくてよい税金になる。
*アメリカの州にある「小売り売上税」。小売業者が最終消費者に販売する場面だけにかかる税金で、消費者が負担するもの。外税で消費者に商品を売ったときに消費者から税を預かり、その預かった税金をそのまま手つかずで州当局に納める「間接税」。
○業者が払う消費税の額の決定の仕組み-一年間の売上高×5%-一年間の仕入れ高×5%(「仕入れ税額控除」)。

 ⑵中小業者破壊税
○赤字でも確実に払わねばならない税金。所得税、法人税との決定的違い
○A業者の場合
*売り上げ4000万、仕入れ3000万、経費(人件費がほとんど)1000万とする。利益はゼロだが消費税は50万(4000万×5%-3000万×5%=50万)払わされる。
*消費税の滞納が多い理由は、赤字でも容赦なく税が決まって払わされるから(資料③)。

 ⑶輸出大企業恩恵税
○5%の他にゼロ税率という仕掛けがある。輸出品はゼロ税率が適用される
○B会社の場合
*一年間の売り上げが1000億の企業。500億が国内売り上げ、500億が輸出販売、仕入れ高が国内、輸出用合わせて800億とする。国内売り上げ高に対する消費税は500億×5%=25億円、輸出販売に対する消費税は500億×ゼロ%=ゼロ。合計25億円。仕入れ税額控除は800億円×5%=40億円。25億円-40億円=-15億円。すなわち15億円還付される。
  ○一年間の還付金は約2、5兆円。消費税収入10兆円のうち25%にのぼる(資料④)。輸出大企業をもうけさすために消費税を払っているようなもの。

⑷非正規雇用促進税
○控除できる仕入の中身は、交通費、通信費、消耗品、家賃、修繕費、通信費、機会購入費など消費税が課税される経費。人件費は控除の対象にはならない。人件費が大きい企業は消費税の納税額が増える。
○消費税の納税額を減らすためにどうするか。正規の労働者を減らし、その分を派遣社員や外注でまかなう。この派遣会社への支払いや外注費は控除対象になる。10%増税はますますリストラを促進し、非正規雇用を拡大する労働者にとって悪魔の税金である。

⑸医療機関崩壊税
○「非課税品目」は、医療、介護、出産、身体障害者用の特殊な物品、学校の事業料、教科書、墓地や埋葬など。医療では、患者さんの診療代は非課税。
○ところが薬、機材、白衣、事務用品すべて課税されている。この分はすべて医療機関の持ち出しになる。全国自治体病院協議会が緊急に実施した調査では、負担額は、平均で年間1億円以上、500床以上の病院で3億円以上となっており、同会会長は「現在でも経営は青息吐息であり、このままでの増税では経営への影響が大きすぎてなりたたない」と。

 ⑹収入が少ない人ほど重い負担=逆進性(資料⑤)
○低収入の人ほど食費などの比率が高くなり、相対的に負担がふえる。逆進性が避けられない税制。だから「低所得者対策」「給付付税額控除」などのとりつくろいが出てくる。沖縄八重山の「人頭税」よりひどい。

■3党合意でなにが決められたのか
 *消費税法、地方税法、国民年金法、被用者年金制度の一元化法、子ども子育て支援法、総合こども園法、整備法
 ⑴「消費税法」
○2014年4月8%、15年10月10%

○課税所得5000万円超の所得税の最高税率を40%から45%に引き上げる原案の削除、相続税の基礎控除の引き上げ案の削除
*わずかばかりの金持ち増税をすべて削除し消費税の増税だけがむきだしに。

○低所得者対策について結論はなにもなし
*「給付付き税額控除」(たとえば10万円の給付付き税額控除を行う場合、税額が15万円の人は5万円を納付し(10万円の税額控除)、税額が5万円の人には5万円が支給される(5万円の手当給付)。通常の税額控除や所得控除と違い、課税所得がない低所得者も恩恵を受けられる、とされるしくみ)。「軽減税率」などの検討はそれ自身が低所得者に重い逆進性を認めているもの。
*実施にはものすごく煩雑、複雑な手続きが必要となるし、「税収に穴があく」(財務大臣)など後ろ向きであり、実現可能性は薄い。公明党が手柄にしているもの。
 
○附則18条2項
*「税制の抜本的な改革の実施により財政による機動的対応が可能となるなかで我が国経済の需要と供給の状況、消費税率の引き上げによる経済への影響等をふまえ、成長戦略や事前防災および減災等に資する分野に資金を重点的に配分することなど、我が国経済の成長等に向けた施策を検討する」
*余裕ができるから防災、減災などの公共事業に流用できる規定を新設。「成長戦略」であればなんにでも使える。自民が主張したもの。自民は10年で200兆円の公共事業を行う「国土強靭化基本法案」を6月4日に国会提出。「3党合意で景気対策に資金を重点的に配分する条項を新たに盛り込ませた」と解説している。
*附則18条3項で「税率引き上げの規定の施行に関し、経済状況を総合的に勘案した上でその施行の停止を含め諸要の措置を講ずるに当たっては、18条2項の措置を踏まえる」→民主案では3%の名目、2%の実質成長率がないと増税できない、となっていた。まったく歯止めにならないもの、逆に無駄な公共事業を推進するテコに変質した。

○社会保障に使われるのは6、5兆円、残りは公共事業などへ(資料⑥)

 ⑵「社会保障推進基本法」=社会保障破壊基本法
○社会保障の目的
*「自助、共助および公助がもっとも適切に組み合わされるように留意、国民が自立した生活を営むことができるよう、家族相互および国民相互の助け合いのしくみを通じてその実現を支援する」
*「社会保障給付の重点化・制度運営の効率化により負担の増大を抑制する」
*「国の責任」を「国民の責任」に置き換える憲法違反の法律

○財源は
*「年金、医療・介護は社会保険制度を基本とする」→国の公的負担は補助的、限定的なもので公費負担の割合を大幅に低下させる
*「社会保障給付にかかる国、地方自治体の主要な財源は消費税および地方消費税の収入をあてる」→その限定的な財源も消費税でまかなうとした。

○「社会保障制度改革国民会議」の創設
*首相が識者20人を選出する「社会保障制度改革国民会議」で社会保障制度改革の内容を決めてしまう
*国民的議論は国民の代表者で構成される国会でオープンにおこなうのが民主主義の基本。
*目玉政策の「最低保障年金創設」「後期高齢者医療制度廃止」はこの国民会議で議論するとして棚上げ

○「生活保護の見直し」(附則1条、2条)
*不正な手段による保護を受けた者への厳格な対処、給付の適正化、就労の促進など必要な見直しをおこなう」「正当な理由なく就労しない場合に厳格に対処する措置を検討する」→わずか0、4%にすぎない「不正受給」をことさら大問題にして生活保護制度を攻撃、本来反故が必要な数百万人が放置されている現実を見るべき
*最低生活費を引き下げるとその周辺の就学援助などの基準も下げられ大きな影響。最低限の生活費として計算されている水準よりも低い賃金や年金額こそ最大の問題。

 ⑷「子ども子育て新システム」で保育システムが崩壊

■消費税増税にかわる抜本的対案を大いに語ろう
⑴政府の経済政策は二重に先がない破たん必至の道
○消費税頼みの道は国民に耐えがたい苦難を強いるだけでなく、日本経済を壊し、結局は財政もいっそう破たんにおい込ませる。国と地方の税収 96年90兆円→10年76兆円へ。
○「大企業応援」の成長戦略では、一部の大企業だけに富が蓄積して、国民の所得は落ち込み、経済成長もできないことはこの10年で証明された。

⑵第一のポイント
○「能力に応じた負担」という税制の改革と国民の所得をふやす経済の改革を同時並行で行う。
○大企業の内部留保260兆円の活用。最低賃金時給1000円以上に(高知県654円)、非正規雇用を正規雇用に、中小企業と大企業の公正な取引ルール、TPPをやめて農林漁業の再生、自然エネルギーの普及を。

⑶第二のポイント―社会保障は二段階で切り捨てから充実へと転換する
○小泉構造改革で壊された社会保障をもとに戻す。
○ヨーロッパ並みの社会保障制度実現(医療費窓口負担ゼロ、介護利用料ゼロ、大学までの学費の無償化、月5万の最低保障年金創設など)

⑷第三のポイント―その財源も「応能負担」の原則で二段階ですすめていく
○無駄の削減と大企業減税の中止と富裕層への増税で賄う(12兆円)。為替取引税、富裕税、所得税の最高税率に引き上げ、証券優遇税制の撤廃
○次に、国民全体で賄う。消費税ではなく、所得税の累進(1、5%~15%の上乗せ)を強化して6兆円。

⑸「提言」はヨーロッパでの変化と響きあっている
○この一年で10か国以上で政権交代や政権崩壊。その最大の理由は緊縮一辺倒(労働の規制緩和、福祉切り下げ、公務員の大幅削減、付加価値税の増税など)の政策に対して国民がノーの審判をくだした。「緊縮策に弔いの鐘が鳴った」(欧州メディア)
 ⑹「消費税増税の前にやることがある」でなく「違う道がある」

■消費税増税中止の展望はどこにあるのか、どうたたかうか

 ⑴なによりも国民の世論との乖離、増税中止の世論を総結集するたたかいを
○法案可決後も収まらない反対、批判の声
*「反対」56、1%、「賛成」42、2%(8月13日、共同)
*「増税法を評価するか」に「しない」49%、「する」43%(読売 8月13日付)
*「くらしに影響する」が「大いに」47%、「ある程度」45%(毎日 13日付)

○「消費税増税中止」の新署名を全力であつめよう、「消費税をなくす会」を網の目のように広げよう。「消費税廃止各界連」の運動を飛躍させよう。   
 
⑵いったん決められた法律が廃止された経験もある
○1948年米占領下で導入された「取引高税」(各取引段階で1%の課税)
*小売り段階で転嫁が難しく商工業者から猛反発、49年の総選挙で廃止を求めた日本共産党が4から35議席へ大躍進し1年4ヶ月で廃止に。

○1950年の「付加価値税」
*シャウプ税制で企業税として事業税に変わる府県税として法制化、しかし、税負担に著しい変動が生じ中小企業に想定的に不利になる等の理由で各界から猛反対が起こり、実施が延期された上に結局一度も実施されないで54年に廃止された。

○「郵政民営化法」
*05年の郵政選挙で自民党が大勝し郵政民営化法が成立。過疎地での郵便局廃止やユニバーサルサービスが損なわれるという地方からの強い批判が続出。09年総選挙で政権交代し、郵政株売却凍結法案が可決、成立。民営化にストップをかける。(2012年金融のユニバーサルサービスの規定や政府の株式の3分の一保有など、一定の歯止めをかける民営化に改定された)

⑶主権者の意志をしめすチャンス-選挙で二重の審判を
○二重の審判―①民自公増税談合勢力に審判を下す、②その審判は庶民増税の害悪を一貫して指摘しこれをやめさせるためたたかい続け、なおかつ消費税に代わる対案をもって経済、財政を立て直す見通しを明らかにしている日本共産党の躍進で下す、ということ。

○竹下内閣、村山内閣、細川内閣、橋本内閣、菅内閣など、すべて増税関連で窮地に陥ったり、内閣総辞職に追い込まれたり、総選挙で敗北して内閣が崩壊している。79年総選挙で共産党41議席(革新共同含む)へ大躍進し、大平氏が狙っていた増税を阻止。「共産党勝って増税なしサンキュー」

さいごに
-税は国のあり方そのものにかかわる一大争点。税金の使い方、集め方は政治の一番の仕事であり、その政権の性格を映し出す鏡。これを国民本位に変える壮大なたたかいとしてこのたたかいを位置付けて奮闘しましょう。いまこそ「消費税をなくす会」の出番です。
                                                   以上
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by haruna-naoaki | 2012-09-12 00:07 | Comments(0)